ウンコの唄

ある朝目覚めると
空からウンコが降っていました
今日の天気 曇りのちウンコ
ウンコ確率80%
人々は傘をさし
ウンコをよけながら
駅まで急ぐのでした
降って沸いたようなウンコ
割って入ったかのようなウンコ
ウンコどこへ行く?
ウンコは今日も正義のため
世のため人のため
あちこちを駆けずり回ります
汚物を撒き散らかしながら
ウンコだけに
天は汚物をあたえず
ウンは我に味方せず
ウンウンあんたはやっぱり正しいですよ
雲海のごとく
この世は運次第
出来る人と出来ない人とは
雲泥の差
うん そうですか
       そうなんですね
運気はイマイチ回復しません
雲南省までわざわざ行って
運気を高めようとしたのですが
雲梯をながめただけでした
珍しい石を手に取って
後でそれがヤギの乾いたウンコだと知ったのでした
もう運の尽き
ウンともスンとも言わないのです
その隙すらないのです
全く嫌気がさして
日本に帰ると
またウンコの雨
今度は豪雨
せっかく傘を差しても
ウンコは全く容赦してくれないのです
まあ所詮この世はウン次第
ある所にはあるウン千万
ウンチクを並べたって
金にはならないのでした
ウン そうだね
妙に納得して
今日もウンコの雨あられにまみれるのでしたとさ

負け犬の遠吠え

ハイソな敗走
はい、そーですか?
無惨な負け方
あー、そだろうね
オイラはやっぱり
負け犬なのさ
狼は 人間に飼い馴らされて
犬になったという
しかし負け犬という言葉はあるが
負けオオカミという言葉はない
尻尾を振って 舌を出して
愛想良くしたところが
下り坂の始まりなのさ
オイラは今日も舌を出し
口を開けて息を切らし
ヨロヨロになり足をもつれさせながら
上り坂を登っていく
ガムなんか噛んでる余裕はないぜ
てっぺんに登ってみて初めて
この世界の小ささを思い知る
へへんだ
小さいのはオイラだけじゃないんだ
けど胸を張って 堂々と
前を向いて歩いているのは
いったい何%の人間だろうか?
そういう奴に限って
金かコネ頼りだ
子猫のようにオイラは
ウロウロと途方もなく歩き回り
あてどもなく人生に行き詰まる
敗走かい?
ああそうかい?
恥ずかしいかい?
惨めかい?
ああそうですよ
敗残の兵を集めて
また決起する余力もない
ウントコドッコイ
疲れ果て 座り果てて
無惨に朽ち果てる
残るは屍 骨と皮のみ
三途の川ももうすぐだ
オイラはやっぱし
ただ途方にくれる