デジタル族の頭の中で

青いブルーの毛布にくるまれ
ピンク色の枕を抱きしめた夜
俺はプールにドボンと飛び込んだ
デイヴィッド・ホックニーのようなその額縁の中
スイマーを睡魔が襲う
キャッチャーのバッテリーが切れる
らくらくフォンの画面が消える
有効期限の期限が切れる
見栄を張りすぎてエラが張る
従姉妹(いとこ)が友達になる
電卓を叩く
ただワケもなく

猿みたいに

滅多やたらに
咆哮する オリャーコノヤロウ...!!
ワアワアと叫ぶ
将来を悲観するがやがて
バラ色の色彩々(とりどり)のテープと
モノクロームの紙吹雪に包まれる中
俺の絶頂は絶叫に達した
昨日出した手紙がまだ戻って来ない
郵便ポストはたった今今日から
緑色に厚く塗られ
厚顔無恥の嵐の中
どこ吹く風で都庁に登庁する
ワイヤタッピングはお手の物だが
インフォメイションをリークするのは
むしろ苦手だ
インヴェスティゲーションの猛攻にあい
正しきイデオローグをリクルートする
コンセントにコミットメントして
デッドエンドなので
とりあえず早退するの英語をググってみても
よく分からなかったので
アイダホの故郷(いなか)に帰ることにした
ああ俺はなんて マヌケだったんだ
間違いなんて犯しっこない
そう思い込んでいたのだが たった3分前まで
キッチンでレンジがチンと鳴り
タイマーは午前2時ぴったし
今なら間に合う
今からならまだ間に合う
さあ急げ!
この俺を一人にするな!
さあ行ってしまえ!
なんだコノヤロウ
パーハップス?
俺は肩をすくめ
こう言ってやるのさ
事はたった今始まったばかりなのさ
これからこの厄介な仕事を片付けてしまわないか
タイムマイムをウェイスティングする
このヤッカイ極まりない仕事をさっさと早く
片付けて終わりにしてやろうじゃないか
なあ 諸君?
と言って肩幅の広い探偵が辺りを見渡したが
すでに依頼人たちはどこかへ行ってしまった
やがて12人の無惨な死体が発見されるのだった
ホトケはもう喉仏を熱いうちに通り過ぎ
トタン屋根の上は途端に
不意に通りの黒猫は見付かって
それは奴らの仕業だ...!!
暗殺者危し...!!
ゲームオーヴァー...!?
事は終わった
俺はそういう夢を見ながら
寝汗をもうこれ十分というぐらいにかき
慌てて飛び起きた
ピンク色の枕が無い...!!
正確に言うと黄緑色に変わっているのだった
ははあん これは蛍光塗料の色だな
そう合点して
ほぼ全然納得なので
また眠りについた
誰得の
お中元
アスクはまだ帰って来ず
小津来たらず
木更津は伊豆にさにあらず
曲がった松は柱にゃならん
鉄は厚いうちに打て
明日に向かって...!!
撃て...!!
バアン...!!
と討て
売って売ってうちまくれ...!!
バババアン...!!
俺はやがて息絶えて.....
こうしてまた永い眠りに
つくのだった.....
さあ皆さん サヨウナラ
尻尾を振ってさあバイバイ
腰を振っておケツを振って...
赤いのはスパンキングの臀部だけだった
全部一切合財...
レッドのイエローの枕カバーを外す
オレンジの焦げ茶色の包帯を巻く
フクロウが泣いている...
こうして俺はまた
長い眠りにつくのだった...
皆さんごきげんよう。